キレーション治療は検査に始まる




 キレーション治療を受ける必要があるかどうかを判断するために、まず検査を受けます。体内にどんな重金属がどれくらい蓄積しているかを調べる検査です。

 検査方法はいくつかあります。一番簡単なのは毛髪を使った検査です。簡単で安いため人気がありますが、検査結果の精密度は今ひとつです。

 最も精密に検査できるのは尿検査です。しっかりしたクリニックでは尿検査を導入しています。尿検査ではあらかじめ経口のキレート剤を服用し、6〜8時間かけて尿を蓄積します。その尿の一部を採取して検査機関に送る仕組みです。6〜8時間かけて尿を蓄積するのは、カラダの中の重金属をしっかり検出するために必要なのです。長時間かけて尿を蓄積しますので、多くの場合は検査キットを持ち帰り、自宅でやります。

 10日くらいで検査結果が出ます。重金属が思ったほど検出されていなければ、キレーション治療を受ける必要はありません。キレーション治療は体内の重金属を排出する治療ですから、検査結果を見た上で治療を受けるかどうか判断しなければならないのです。重金属が蓄積していないのにキレーション治療を受けると、カラダへのダメージが大きくなるだけで、かえって健康を害する恐れがあります。

 最近キレーション治療をするクリニックで検査を後回しにするところがありますが、そういうクリニックはあまりに非常識ですし、単に金儲けをしているだけです。キレーション治療なのに初診時に重金属検査をしないクリニックはデタラメなクリニックです。注意してください。

 検査の結果、相当の重金属が蓄積していることが分かったらキレーション治療の開始です。週に1〜2回クリニックに通って、点滴でキレート剤を体内に入れ、尿を通して重金属を排出します。この治療が効果を上げているかどうか確認するために、定期的に尿検査を受けます。最初の尿検査の結果と比べて、重金属の排出量が減ってきていたら、体内の重金属が少なくなっていると考えることができますから、キレーション治療の効果が上がっていると言えます

(C) 2009 キレーションの医学〜究極のデトックス