便利なのは「カフェコロン」というキットです。このキットには、エネマ用缶コーヒーとコロンキットが入っています。
コロンキットには、コーヒー液を入れるバッグ本体のほか、パイプ、バッグを吊り下げるS字フック、液止めクリップ、エネマパイプ(肛門挿入部分)が入っています。これだけあれば腸内洗浄できます。
このキットの使い方は次の通りです。
初めに洗腸液を準備します。エネマ用缶コーヒーに、1リットルから1.2リットルくらいになるまで温かいお湯を入れます。温度は体温程度。そうなったらバッグに入れます。
カーテンレールやシャワーフックなどを利用して、自分の頭より15センチくらい高い位置にバッグを吊るします。この際、キットに入っている液止めクリップでパイプをはさみます。パイプの先端までコーヒー液が来ていることを確認してください。
]]>おなかを圧迫しないように気をつけます。1分くらいすると洗腸液が大腸内に入っていきます。
注入したあとは、便意を催してきますから、そうなったらトイレに行きましょう。
エネマパイプを肛門から入れることに抵抗がある人は、専用のジェルを使うといいでしょう。
洗腸液注入後におなかをマッサージすると効果を高めます。マッサージは右手の手のひらをおなかに優しく当てて時計回りにゆっくり回します。
]]>英国の故ダイアナ妃や歌手のマドンナも定期的に腸内洗浄を受けていたと言われているくらい、欧米では一般的な方法として知られているようです。
大腸洗浄に向いているのは、4日以上排便がなく、大便がカチカチに固まって肛門をふさいでいる場合です。排便しようとしても難しい人に適しています。
腸内洗浄はどんなことをするのでしょうか。
]]>腸内をきれいに洗い流すことで、本来の大腸の排泄機能を高めるばかりか、新陳代謝を活発にさせる働きがあります。そこで、便秘の解消のほか、肌荒れやダイエット効果、デトックス効果など、いろいろな効果があると言われています。
腸内洗浄の方法ですが、レバーが付いたチューブを肛門から挿入して、コーヒーや乳酸菌生成エキス、ミネラル成分入りの溶液や滅菌蒸留水を温めて注入するのです。しばらくすると、溶液と一緒に大腸の中にたまっていた大便などの排泄物も外に出されます。
腸内洗浄は本来医療行為ですから病院やクリニックで受けるのが一番いいのですが、コーヒー液を使った市販のキットを自分で購入して、自宅などで手軽に自分で行う人も少なくないようです。個人で行う腸内洗浄は、すべてが自己責任です。
チューブを挿入する時に腸内の粘膜を傷つける危険性がありますから注意しましょう。粘膜を傷つけてしまうと腹膜炎などの感染症を引き起こしてしまうことがあります。安易に洗浄を繰り返すうちに大腸の自律的な働きが弱くなってしまい、自力での排便ができにくくなる悪影響もあります。
]]>酸化マグネシウムのいいところは、習慣性が少ないことです。しつこい便秘の場合は飲み続けても大丈夫です。効果が落ちないので、医者が処方する便秘薬はたいていは酸化マグネシウムです。
大きな特徴は、ほかの便秘薬のように大腸を刺激して排便を促すのではないことです。大便に含まれる水分を増やして、大便を軟らかくして排便しやすくするので、妊婦さんが服用しても安全度が高いとされています。
]]>人が食べた物が大便になるまでには、一般的に24~48時間ほどかかります。ということは、酸化マグネシウムの効果は、服用後1~3日ほどかかるわけです。便秘の人の場合は効果が出るまでにそれ以上の時間がかかることがあります。
酸化マグネシウムの難しいところが1つあります。それは服用前にすでに大腸内にある大便には効果がないということです。
長い間便秘状態が続いていて、、固い便が肛門に栓をしたようになってふさいでいる場合などは、酸化マグネシウムは効果がありません。その場合は浣腸などで排便を促すことになります。
ところで最近、酸化マグネシムを服用した高齢者が副作用で死亡するという悲しい事故が起きています。市販薬を買う場合は薬局の人に、医者にかかる場合は医者に、既往歴や今服用中の薬などをしっかり伝えてください。
]]>では、どんなサプリメントが便秘解消に効果があるのか、主なものを挙げておきます。
(1)ビフィズス菌やオリゴ糖
善玉菌のビフィズス菌を大腸の中で増やす効果があるサプリです。善玉菌が増えることで腸内環境が整いますから、柔らかな便ができ、排便しやすくなります。善玉菌は大腸を刺激して蠕動運動を活発にさせる働きがあります。
オリゴ糖はビフィズス菌が好むエサのようなものです。ビフィズス菌の栄養となって、ビフィズス菌の増殖をサポートします。ビフィズス菌は人間の体内ではできませんから、こうしたサプリメントでビフィズス菌を取り入れることで便秘解消に役立ちます。
(2)食物繊維(ファイバー)
食物繊維は大便のカサを増やしたり、柔らかくしたりする効果があります。
成人が1日あたりに取るべき食物繊維の必要量は20~25gです。もちろんそれ以上食べてもいいのです。しかし、食物繊維を食べ物だけから取り入れようとすると、大変な量の食事をしなければなりません。
そこで、サプリメントで食物繊維を補えば、無理して大量に食べずに済みます。
このほか、ビール酵母やキダチアロエ、ハーブ、シャンピニオンといった成分を含むサプリメントも便秘解消に効果があると言われています。
]]>(1) 三黄散(さんおうさん)
この漢方薬には大黄と黄苓、黄連という3つの薬が配合されています。
排便を促す効果だけではなく、体を冷やす作用もあります。そこで、赤ら顔やのぼせ、精神不安定などにも効果があります。ほかにも、体が熱っぽい、口が乾きやすい、口臭がある、小便の色が濃い、冷たいものを好む、といった傾向がある「熱タイプ」の人の便秘に主に使われます。
]]>大黄は下剤としての働きをします。おなかが張って痛みがある人には効果があります。
「寒タイプ」と呼ばれる人、例えば手足が冷えて寒がり、時々腹痛があるけれど温めると軽くなる、口は乾かない、夜間に頻繁に小便に起きる、という症状がある人が便秘になると、この漢方薬がよく使われます。
(3)潤腸湯(じゅんちょうとう)
あまり体力がない人、体液成分が不足している高齢者、顔色が悪い、頭がふらふらするという症状の人の便秘に使われます。このような症状がある人は「虚タイプ」と言われます。
(4)大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
上記の3タイプに当てはまらず、いろいろな症状が重なる人に使われます。
体力があるとかないとか、あまり細かく考える必要はありませんが、この漢方薬は冷え症の人が使うと腹痛を起す恐れがありますから注意しましょう。
]]>西洋医学では、下剤などを飲んだりして便秘を解消するのが一般的です。しかし、東洋医学(漢方医学)の場合、便秘は便秘でも、人それぞれの体質や全身状態などを総合的に見て、患者に合う漢方薬を選びます。
漢方の視点で、便秘のタイプは3タイプに分けられますです。
(1)熱タイプの便秘
特徴は、体がいつも熱っぽく、赤ら顔、口が乾きやすい、口臭がある、小便の色が濃い、冷たいものを好む傾向がある、そんな人の便秘です。
熱タイプの人の便秘には、お通じをよくする三黄散(さんおうさん)が処方されます。この三黄散は体を冷やしたりするので、のぼせや赤ら顔、精神不安などにも効果がある漢方薬です。
]]>寒いタイプの人の便秘には、体を温める働きのある桂枝加芍薬薬黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)という漢方薬を使います。
(3)虚タイプの便秘
特徴は、気持ちが沈みがち、体液の成分が不足する高齢者、顔色が悪い、頭がふらふらする、そんな人です。
虚タイプの人の便秘には、潤腸湯(じゅんちょうとう)という漢方薬が使われす。この漢方薬は、体力のない人や高齢者の便秘の場合によく使われます。
以上3タイプを説明しましたが、いろいろな症状が重なったりしてこの3つのタイプのどれにも当てはまらない場合があります。そんな人には大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)がよく使われます。ただし、大黄甘草湯を服用すると、冷え性の人は腹痛を起こすことがあります。注意してください。
]]>理想的な大便は、80%が水分です。ということは、体内の水分が不足すると、大便が水分不足で硬くなってしまい、排出されにくくなります。
水は大腸の蠕動運動を刺激して、スムーズな排便を促します。便秘解消には食物繊維をたくさん食べることが大事だということは有名ですが、食物繊維を膨らませて大腸の中でカサを増やすためには一定の水分が必要であることはあまり知られていません。
頑張ってたくさん食べた食物繊維を大腸の中で有効活用するためにも、水を十分飲むことが大事です。水は1~2時間に1回くらいのペースで、200㏄くらい飲みましょう。
朝起きた時にすぐ冷たい水をコップ一杯ゴクゴクと飲むと、大腸を刺激します。
]]>ところで、成人が1日に必要な水の量は、体重1kgあたり0.5リットルです。ということは、体重が50kgの人なら1日に2.5リットルの水が必要です。
さて、「水」には「緑茶」や「コーヒー」「ジュース」などは含まれないと考えてください。便秘の人は単なる「水」、普通の「水」を飲むようにしましょう。
ただし、腎臓疾患や糖尿病、高血圧などの病気にかかっている人の場合は、水の飲み過ぎはかえって体調を悪化させますから、厳重な注意が必要です。このような病気の人は主治医に相談してから水を飲んでください。
]]>ひどい場合は、肛門の近くにカチカチに固まった大便がまるで栓のように詰まってしまって、出口をふさいでしまうこともあります。こうなると、いくらいきんでもダメです。出そうで出ない。何度も何度も排便を試みるのですがダメ。そのうち脂汗が出てきて、めまいがしてきて、トイレの中で倒れてしまいそうになります。指で掻き出したくなるくらいつらい状態ですが、どうしようもありません。
こうなると、便秘薬(下剤)を服用しても排便できません。ここまで来ると浣腸を使うしかありません。
浣腸は、グリセリンという潤滑性のある液体を主成分とした薬剤で、肛門から入れます。
市販品もあり、「イチジク浣腸」などが有名です。容量は10グラムから40グラムまで、子供向けから大人向けまであり、価格が安いのも魅力です。
浣腸は強力な働きがあるので便秘を一気に解消できます。しかし、お通じがないからといってすぐに頼るのはやめましょう。浣腸を繰り返すと習慣性ができてしまって、そのうち浣腸しないと排便できなくなったりするからです。また、浣腸をし過ぎると直腸の粘膜が過敏になってしまい、1日に何度も何度もトイレに駆け込むことになったりします。人によっては下痢が続いてしまうなど、浣腸を習慣化するとよくないことが多くあります。
ところで、市販の浣腸をしても排便できないことがあります。出そうなのに出ない。浣腸液は肛門から漏れ出てくるのに、肛門で栓のように詰まった硬い便を排出できない、という大変な事態に陥ることがあります。
こんな場合は恥ずかしがらずにただちに病院に行くべきです。より強力な医療用浣腸を看護師さんにしてもらえば、一気に排便できます。
]]>下剤といっても今ではさまざまな種類の商品があります。間違った使い方や自分に合わない下剤を服用すると、体に悪影響を与えます。例えば、体力が落ちたり、便秘が習慣化したり、という危険性があるのです。
一般的な下剤は、大腸の蠕動運動を活性にして排便を促してくれる薬や、便を軟らかくして排便しやすく手助けしてくれる薬をいいます。「便秘薬」とも言われます。
そんな下剤(便秘薬)は、効果の強さによって2種類に分けられます。1つは緩下剤(かんげざい)、もう1つが峻下剤(しゅんげざい)です。
]]>大腸の蠕動運動の機能が落ちて起きる弛緩性の便秘には、緩下剤の効果が期待できます。しかし、大腸の運動が過敏になることで引き起こされるけいれん性便秘には不向きの緩下剤がありますから、自分だけで判断しないで、できるだけ医師や薬剤師などに相談してから買うべきです。
もう1つの峻下剤(しゅんげざい)は、下剤の中で最も強力な作用がある下剤です。けっこう短時間(およそ2~6時間)で効果が出てきます。しかし、下痢や腹痛などの副作用的なものを同時に起こしやすいのが特徴です。常用すると習慣性の便秘になってしまう恐れがある下剤ですから、必ず医師や薬剤師に相談してから服用してください。
以上説明したように、ひとくちに下剤と言ってもいろいろあるうえ、効果が異なります。便秘の症状によっても服用すべき下剤が異なりますから、正しい知識を身につけてから、正しい選び方をしましょう。
]]>妊娠すると便秘になりやすいのでしょうか?
妊娠と便秘の関係で最も大きいのは、女性ホルモンの1つである黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が、妊娠中は特に活発になることです。
妊娠を守るために、黄体ホルモン(プロゲステロン)は受精卵が着床しやすいよう子宮内膜の状態を整える働きがあります。妊娠したあとは黄体ホルモンが胎盤から分泌されるようになります。そうすることで流産しないように子宮筋の収縮を抑制するのです。女性の妊娠と体をガードする働きをしてくれるのです。
]]>妊娠が進むとおなかの中の赤ちゃんの成長に応じて子宮が大きくなり、その子宮が大腸を圧迫して、大腸の動きを弱くしてしまいます。こうして妊娠が便秘を引き起こしやすくなるわけです。
精神的な側面もあるでしょう。例えば、出産に対する恐怖や精神的ストレス、毎日の運動不足も便秘を招きます。
妊娠中はおなかの赤ちゃんの成長のためにも、便秘薬などを飲むことはできる限り避けましょう。そして、できる限りでいいので、散歩などの適度な運動をしたり、食物繊維の多い食事をしたりして、大事な妊娠期を乗り切りたいものです。
朝起きてコップ1杯の水をゴクゴクと飲むだけでも、大腸の動きを促し、便意を誘発します。水を飲むと大便そのものを柔らかくしますから、妊娠期は意識して多めの水を飲むといいかもしれません。
]]>便秘に悩む女性が多いのはなぜでしょう。実は、便秘には女性ホルモンが影響しています。
女性ホルモンは卵巣から分泌されるホルモンです。「エストロゲン」と言われる卵胞ホルモンと「プロゲステロン」と言われる黄体ホルモンの2種類があります。
卵胞ホルモン(エストロゲン)は女性らしさを引き出す女性ホルモンです。思春期から分泌量が増え、女性らしい体つきを形成します。また、妊娠に備えて子宮の内膜を厚くしたり、受精卵の着床を助けたりもします。大切な卵を作るホルモンでもあります。
]]>どちらも本当に大切な女性ホルモンですが、便秘に影響するのは黄体ホルモン(プロゲステロン)です。
黄体ホルモンの分泌の結果、水分や塩分を体内に吸収する動きが活発になります。このため、大腸の腸壁からも大便の水分がさかんに吸収されてしまい、大便を硬くしてしまい、排便しにくい大便にしてしまうのです。黄体ホルモンの分泌が活発になるのは生理前ですが、生理前に便秘になりやすくなる理由は黄体ホルモンの影響なのです。
女性ホルモンの影響で起きる便秘は、病気ではありません。ある意味、仕方がないと言っていいでしょう。こうした知識を持っていれば、慌てて便秘薬に走ることがなくなるはずです。
]]>その1つが大巨(だいこ、たいこ)です。大巨というツボは、大腸の働きを高めてくれて、下腹部の不快感や張りを緩和するツボです。便秘でおなかが張って何だか不快感があるとか苦しい感じがする時に押してみましょう。
大巨のツボの場所は、おへそから左右に指2本半ほど外側の地点からさらに指2本半ほど下に降りた位置の、左右2カ所にあります。
便秘の人はこの部分が硬くなっていますか指で触って見つけやすはずです。
]]>女性の場合は右手が下にくるようにします。そして、気持ちがいいと感じる程度の力で5秒ほど押して3秒休む、というペースで5回前後マッサージします。ひどい便秘でこのツボが硬くなっている人は、強く押さえないよう気をつけましょう。
寒い冬場などは指先が冷たくなっていたりしますから、そんな時は手を温めてからマッサージしましょう。
おなかの周辺のツボは刺激が強いので、いきなり押さえるのではなく、まず最初におなかの周りのマッサージをゆったりと行ってから、ポイントのツボをマッサージするようにしましょう。その場合は、おへその周りを時計回りに大きく円を描くように手のひらや指で優しくなでます。緊張をほぐす感じでマッサージします。
ツボ押しを毎日すれば、便意を催すようになってくるはずです。
]]>便秘を解消するツボはいくつかあります。ここでは初心者でも手軽にできる、そしてツボの場所が分かりやすいものをご紹介します。
間使(かんし)と呼ばれるツボがそれです。手首の下の辺りにあります。
]]>親指で押してみましょう。圧迫感に似た痛みがあるはずです。便秘の人なら抵抗感があると思います。
ここを、もう一方の手の親指で、少し痛みを感じるくらい力でゆっくり押しながら、揉んでみてください。間使は療法の腕にありますから、交互に繰り返し刺激を与えます。
このツボは、大腸の蠕動運動を活発にして、排便を促します。
人によってはけっこう即効性があるツボなので、便意を催したらすぐにトイレに行けるような場所でやってみてください。
このツボの刺激は、旅行や出張などで生活サイクルや環境が変わって起こる便秘にも役に立ちます。慣れないうちは分かりにくいかもしれませんが、毎日やっていると「ああ、ここだ」と気づきます。
]]>だからといって毎日何か激しい運動をしなければならないということではありません。そんなことをしても長続きしませんし、かえって体を痛める危険があります。
ではどうするか。
]]>「腹式呼吸」のポイントは、息を吐く時には、吸う時の2倍の時間をかけることです。ゆっくりゆっくり息を出して、最後まで息を吐ききるようにするのが最大のポイントです。慣れないうちは難しく感じるかも知れませんが、慣れてきたら椅子に座った状態でも簡単にできます。そうなれば、仕事や通勤の合間にもできるようになります。
椅子に座ったまま簡単にできる腹筋運動はまだあります。
まず、 イスに浅く腰掛けます。背中はイスの背もたれに。次に、ひざを真上に持ち上げて、上半身をイスの背もたれから前のほうに起こしていきます。呼吸を整えて、ゆっくりすると効果が倍増します。腹筋に力が入ってくることを感じるでしょう。慣れてきたら、上半身を起こした状態から腰を左右にひねってみます。腹筋に負荷をかけるので、少しずつ鍛えられていきます。
腹筋を鍛えたいと性急に激しい運動をするのはよくありません。腰に過度の負担がかからないように気をつけて、苦しくならない範囲で毎日続けることが大事です。
]]>しかし、そもそも大便は何でできているのでしょう?
正常な便は約80%が水分で、その残りの約20%が固形物です。そして、その約20%の固形物の半分が食べ物のカスでできていて、残り半分は腸内細菌です。
腸内細菌という言葉は最近よく出てくる言葉ですが、これは何なのでしょう。
大便を育てているのが腸内細菌です。
人の大腸の中にはおよそ約1000種以上、約100兆個もの腸内細菌があります。その腸内細菌のバランスのよしあしが腸内環境に影響を及ぼします。
腸内細菌の約20%が乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌です。それから約10%は大腸菌やウエルシュ菌などの悪玉菌です。残りの約70%が善玉菌でも悪玉菌でもない日和見菌です。この日和見菌は面白い働きがあります。善玉菌が優勢な場合は善玉菌に加勢し、悪玉菌が優勢な時は悪玉菌に加勢するのです。だから「日和見」の菌と言われるわけです。
健康な人の大腸の中は、悪玉菌の増殖を善玉菌が抑えて、うまい具合に大腸内のバランスを一定に保ちます。
]]>というわけで、大腸の中で善玉菌を増やして腸内環境を健康に維持することで、便秘になりにくい柔らかな大便ができます。
善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品に大変多く含まれています。味噌やしょうゆ、漬物などの発酵食品には、うれしいことにビフィズス菌を増やす働きがあります。こうした食べ物を意識してできるだけ多く食べることで、大腸の中の善玉菌を増やし、便秘解消につながるのです。
ビフィズス菌は人間の体内ではつくられませんから、食品から取り入れるしかありません。
ビフィズス菌のエサはオリゴ糖です。つまり、オリゴ糖を体内に取り入れることでビフィズス菌が元気になるのです。
オリゴ糖は甘味料として販売されていますが、食べ野のにも含まれています。例えば大豆や玉ねぎ、ゴボウ、ニンニク、トウモロコシ、バナナ、ハチミツなどです。そこで、食事の際には漬物を食べたり、デザートにバナナを食べたり、ハチミツをかけたヨーグルトを食べたりすることが、大腸を活性化するのです。